微生物のチカラ

何かと話題の微生物。醤油や味噌、酒やヨーグルトやキムチなど、発酵食品づくりに欠かせない微生物がいる一方で、食中毒や感染症を引き起こす微生物もいます。

わたしたち人間のからだにも腸内細菌はじめ皮膚には様々な常在菌が棲みついています。ニキビの原因となるアクネ菌がいるかと思えば、いわゆる「美肌菌」と呼ばれる菌もいます。こちらは毛穴から出た皮脂を分解して保湿成分を作り出して皮膚を瑞々しく保ってくれます。
実に多彩な働きをする微生物。面白いですね。今までも季節の果物や酒粕などから酵母を起こしてパンを作ったり、酵素ジュースを仕込んでみたり、楽しい微生物ライフを送っていましたが、最近、豆乳からのヨーグルトづくりを知り、楽しんでいます。
陶器などの器に注いだ無調整豆乳にレーズンをパラパラ加え、軽く蓋をして1日ほど常温で放置するとヨーグルトに。それぞれ家に棲む菌が違うからなのか、絹ごし豆腐のようにツルンとした仕上がりになる人がいるかと思えば、わたしはカスピ海ヨーグルトのような粘りのあるヨーグルトができました。
昨日は、家の庭に生っている青トマトと林檎の芯の部分をひとかけ豆乳に入れて仕込んでみました。27時間ほどでとろーり7分立ての生クリームのような豆乳ヨーグルトが出来上がりました。レーズンで仕込んだものよりすっきりした味わいで豆乳独特の豆臭さもさほど気になりませんでした。乳製品のヨーグルトよりたくさん腸に届くという話も聞きますが、有効性よりも、豆乳がヨーグルトになって行く過程が実に楽しい。まさに微生物のチカラを感じるヨーグルト作りです。